お金と時間は、どちらか大事か|TIME SMART お金と時間の科学

お金と時間は、結局どちらが大事なのか。そんな思いから、書店の一角で「TIME SMART お金と時間の科学」を手に取りました。

本書は「時間はお金よりも重要で、時間を得るためなら経済状況に関わらず積極的にお金を投資すべきである」というスタンスで書かれています。

当たり前のように自分の時間を仕事に充ててしまう毎日の中で、時間とお金を対比ささせながら「本当に求めるべきものは何か」を考えるきっかけとなりました。

1「TIME SMART お金と時間の科学」の著者

「TIME SMART お金と時間の科学」の画像

「TIME SMART お金と時間の科学」の著者アシュリー・ウィランズは、ブリティッシュ・コロンビア大学で博士号を取得し、ハーバードビジネススクールでアシスタントプロフェッサーを務める33歳(1988年生まれ)の女性です。

お金と時間のトレードオフやそれに関わる意思決定を研究しており、女優としていくつか映画にも出演しているようです。

2「TIME SMART お金と時間の科学」の概要

「TIME SMART お金と時間の科学」の画像

「TIME SMART お金と時間の科学」は7つの章からなります。序章の「タイム・スマートの技法と科学」では、なぜ人が時間よりもお金を重要視してしまうのか、その考え方や価値観について解説されています。

第1章は「タイム・トラップとタイム・プアの蔓延」として、現代社会にありふれているタイム・トラップが人々をタイム・プアへと導いている現状を説明しています。

スマホもタイム・トラップのひとつであり、絶え間なく行うスマホ確認がまとまった時間を細切れにしてしまうことで、私たちはタイム・プアに陥ります。

第2章は「時間を見つけ、時間に投資するためのステップ」として、具体的な5つのステップが紹介されています。

第3章は「タイム・リッチになるための習慣」で、マインドや知識だけではなく時間を大切に使うための行動を習慣化させる8つの戦略を学ぶことができます。

第4章「長期展望」と第5章「システム変更」では、人生における重大な決断の際にも時間の概念が重要であること、政策レベルでタイム・リッチな行動を取れるよう計らう必要があることを説明されています。

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3「TIME SMART お金と時間の科学」で印象に残った言葉

「TIME SMART お金と時間の科学」の画像

「TIME SMART お金と時間の科学」の中で特に印象に残った言葉をピックアップしましたので、個人的に感じたことを踏まえて紹介していきます。

見える「お金」と見えない「時間」

時間こそが自分にとってもっとも価値ある資源であり、それが有限であることを、よく理解していない。

TIME SMART お金と時間の科学 p.10

お金か時間かと言われたら、どちらも大事というのが個人的な意見です。おそらく同じ答えをする方が多いのではないでしょうか。

得られる時間に限りがあることは誰もが分かっているのだけれど、それでも明日死ぬかもしれないとは、誰も考えないでしょう。

限りがあることが分かっているのに時間を過小評価してしまう理由として、本書では「お金は簡単に計測でき、分かりやすいから」と書かれています。

給料が入ればお金は増え、使えば減る。しかし時間は、どれだけ残っているか分からないばかりか、使っても使わなくても平等に減っていくものです。

時間に関する実用書の中で最もよく読まれている「自分の時間」を書いたアーノルド・ベネットも、「富裕層も貧困層も、時間だけは冷酷なまでに平等に限定されている」と書いています。

日常生活の中で私たちは、既に時間を過小評価してしまっていることを頭に入れておくべきですね。

50歳の人、60歳の人、70歳の人は働き続け、人生の目標を先送りし、死ぬまでにしたいことのリストの項目を毎年「来年」に回し、その挙句、時間を使い果たし、私の友人の父親のように亡くなり、棺の内側を未使用の航空券で覆い尽くす羽目になる。

TIME SMART お金と時間の科学 p.11

いつか時間ができたらやりたいと思うことの中には、今すぐにでも始められるものもありますよね。

しかし「今は時間がないから」という理由で先送りにするのが当たり前になっていることに気付かされます。

同じように、時間ではなく「お金に余裕ができたらやってみよう」と考えることもよくあると思います。

ホリエモンこと堀江貴文氏は著書の中で「お金は貯めるよりもどんどん使って、新しい経験をした方がいい」と言っています。

しかしお金よりもさらに厄介なのが「時間があったら◯◯をやろう」ではないでしょうか。

時間には限りがあり、今日も明日も同じ24時間。「時間があったら」と考えるよりも、「今すぐできないか」と考えて行動してみようと感じた言葉です。 

忙しいことはステータスではない

私たちは仕事を重視するので、今では仕事で多忙であることがステータスになっている。その多忙さを、名誉の印として、甘んじて受け入れている。そして、自分が最も長時間働く従業者だと見なされたがる。

TIME SMART お金と時間 p.50

人間は適応能力が高い生物で、苦しい環境にさらされても、その中でやりがいや最善策を見出そうとします。

たとえ毎日嫌なくらい残業をしていても、残業ばかりの毎日に適応し、その中での楽しみを見つけようとしてしまいます。

実際に社会人になってから「忙しいこと」がステータスになってしまい、「やりたいこと」を忘れてしまった人も多くいるはずです。

忙しいことはお金に結びつくかもしれませんが、根本的なぜ忙しくしているのか、その先を問う必要があると思います。

その理由が「仕事が回ってくるから」とか「任されたから」という理由なら、はっきり「ノー」ということも学ばなければなりませんよね。

人生において重要なことや目標に向かって一直線に進む方法に関しては、グレッグ・マキューンの「エッセンシャル思考」が役に立ちます。

何のために働くのか

自分や家族や友人のための望ましい時間の優先順位を下げることが、当たり前になっている。

TIME SMART お金と時間p.51

平日帰宅してからも仕事をしていたり、休日にまとめて仕事を片付けたりして、自分の時間や家族との時間を平気で仕事に充ててしまうような生活をしていないでしょうか。

正直なところ、僕は仕事優先で家族を後回しにしていました。

仕事を頑張ればお金につながり、家族に還元できる。「今頑張れば、いつかそんな日が来るだろう」と信じて、目の前の時間を犠牲にする。

しかし家族はそうは思っていないかもしれません。子どもと遊んでやってほしいとか、少しでいいから話を聞いてほしいと思っているかもしれません。

家族のために時間を割いて頑張っている自分と、もう少し家族のために時間を使ってほしいと願う家族。このような無意識の乖離(かいり)は避けたいものです。

いずれにせよ、何が重要であるかを考えることと、家族の話に耳を傾けることは忘れてはいけないと思います。

家族の話に真剣に耳を傾けることに関しては、ケイト・マーフィの「LISTEN」に具体的で役立つ内容が書いてあります。

しっかり休んで、成果を上げる

一生懸命働いていないと他人に思われないように、私たちは自発的に休暇を返上する。外食にしたり、バカンスに出かけたりするといった、幸せになるための出費には罪悪感を覚える。

TIME SMART お金と時間 p.51

休みを返上して働くことは、もしかしたら気分がいいかもしれません。

僕たち看護師の世界では、休まなければならない休日出勤の代休が消化されないまま、働き続けていることがあります。

特に忙しい職場では、休むことで「周りに迷惑をかける」という感覚を持ってしまいがちです。

難しいのは、休み返上で職場の穴埋めをした場合と、しっかりと休んで回復したときとで、どちらが仕事の生産性が高いのかを比べられないことです。

本書の中では、有休を積極的に使う人の方が仕事の生産性が圧倒的に高いと、データで示されています。

今日も明日も、同じ24時間

私たちのほとんどは、自分の未来の時間について楽観的すぎる。今日より明日の方が時間があるだろうと、愚かにも思い込んでいる。

TIME SMART お金と時間 p.55

人生に限度があるように、1日にも24時間という限りがあります。

「いつか時間ができたら」と考えることはよくありますが、その「いつか」はいつなのでしょうか。

「いつか時間ができるだろう」に対して確実に言えるとこは、時間は決して増えることはなく、逆に減る可能性しかないということではないでしょうか。

忙しい時ほど仕事が手につかない理由

私たちは、時間に追われているように感じると、自由時間を意図的に確保しづらくなる。仕事をしていないわずかな時間にも、スマホを眺めたりするようなタイム・プアな活動に耽ってしまう。

TIME SMART お金と時間 p.79

仕事がいくつも溜まっている時、「どれから始めようと」考えている間に何となくスマホを手に取ってしまい、いつのまにかSNSの投稿を見ていたなんてことは、よくありますよね。

確かに、忙しい時ほど気が散り、仕事に身が入らないものです。

このような時には「なぜやる気にならないのだろう」とさらなる自己嫌悪にも陥ってしまいます。

普段から仕事に追われないような時間の使い方を心がけることが大事ですね。

「お金より時間」と考えないと、時間の価値を過小評価してしまう

たとえば、1万ドルの昇給の価値を計算するのはやさしい。一方、毎日30分ずつ余計に自由時間を積み重ねていったときの価値を見極めるのはもっと難しい。

TIME SMART お金と時間 p.103

1万ドルの昇給と、毎日30分早く帰れることと、どちらを選ぶでしょうか。僕は1万ドルの昇給を選んでしまいます。

どう見たって、1万ドルの昇給の方が価値が高いと感じてしまうからです。

しかし実際のところ、毎日30分早く帰れることがどれほどの価値なのか分からないだけで、本当に1万ドルの昇給の価値が高いとは言い切れませんよね。

分かりやすいものと分かりにくいものを比較すると、人は分かりやすい方を選択してしまう傾向にあるのだと思います。

だからこそ、お金と時間を比較する時には、どちらがより有益なのかしっかりと考えなければなりません。

小さな金額をいちいち考えない

自ら出かけていったり、インターネットで見て回ったりしてお買い得品を探すのは、たいてい、かかる時間に見合わない。

TIME SMART お金と時間 p.111

「できるだけ安く書いたい」という気持ちは誰にでも起こるものです。

僕も昔、節約をしようと思って家の近くのショッピングモールではなく、少し遠いスーパーに買い物に行っていました。

しかしよく考えてみると、少し遠いスーパーまで行くまでの時間やガソリン代を考えれば、本当にお得だったのかは分かりません。

これも先ほどと同じで、時間の価値を過小評価しているからこそ起こることなのだと思います。

「金儲け」の意識は逆にお金を遠ざける

人々はお金を追い求めている時には、感情的で一見すると不合理な決定を下す。

TIME SMART お金と時間 p.138

皆さんは、ギャンブルや投資をしたことがあるでしょうか。僕は以前、株式投資をしていました。

購入した株式にマイナスが出た時、すぐに売却するか株価の回復を待つか決断するのですが、僕のような初心者はたいてい、株価が回復するのを待ちます。

しかしその結果、マイナスが膨らんで追加資金を投入しなければならなくなったり、当初よりもかなり低い値段で売却しなければならなくなります。

だからお金が絡むと感情的で不合理な決断を下すというのは、痛いほどよく分かります。

時間よりお金ではなく、お金より時間という考え方は、人生において合理的な決断を下すひとつの方法なのかもしれません。

給料で仕事を選んではいけない

私たちのほとんどは、仕事を選ぶとき、簡単に測定できる基準である給料や評判を重視し過ぎる。仕事に費やすことになる時間にどれだけ価値があるかや、仕事のせいで、働いていないときの時間がどのように束縛されるかには、あまり目を向けない。

TIME SMART お金と時間 p.198

仕事を選ぶ時、私たちは何よりも先に給料がに目がいくはずです。年間の休日や実労働時間のことはよく分からないので、あまり深く確認することはないと思います。

看護師の友達に、より高い給料を求めて転職を繰り返している人がいます。

彼が後々気がついたのは、基本給は上がったけど時間外労働がなくなり、手取りが下がったこと。

また、転職を繰り返したせいでまとまった退職金がもらえず、生涯年収が下がる可能性が高いことです。

彼はお金のために、転職先を探すことに多くの時間を費やしました。しかし結果的に元の仕事を続けたまま生活コストを下げたり、副収入を得るという選択をする方が、時間もお金もプラスになったのです。

まとめ

長々と書いてしまいましたが、僕が「TIME SMART お金と時間の科学」から学んだのは、お金と時間は比較対象にならないということです。

高望みすればお金はいくらあっても足りませんが、生活に必要なコストはあらかた決まっています。

しかし時間はお金とは違い、節約することも貯めることもできず、誰にとっても平等です。

さらに、人生という限られた時間がどこで終わるのかは、誰にも分かりません。

時間はお金と比較できないもの。

まさに、タイム・イズ・マネーでなく「マネー・イズ・タイム」である意味が理解できた気がします。

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