「看護師=食いっぱぐれない」が通用しなくなる時代へ

「看護師なら一生、食いっぱぐれない」という理由で看護師を目指すなら、僕は看護師をおすすめしません。

なぜなら、これからは看護師の需要が減り、間違いなく食いっぱぐれる時代に突入するからです。

今回は「看護師=食いっぱぐれない」という通説をキーワードに、今後の看護師の需要に関して書いていきたいと思います。

この記事はこんな人におすすめ
  • 看護師になろうか迷っている人
  • これからの看護師人生を考えたい人

看護師は既に、希少性の高い資格ではない

看護師は需要が高く、一生食いっぱぐれないというイメージがあります。なぜなら、医療というのは時代に関わらず、必ず一定の需要がある分野だからです。

確かにこれまで、看護師は希少性が高く重宝される資格でした。しかし今は、既に希少性が著しく低い国家資格となってしまいました。

看護師資格の保有者は120〜150万もいて、実に国民の100人に1人が看護師なのです。

そもそも資格が重宝されるには、需要に対して供給が追いついていない状態が必要です。看護師は既に飽和状態で、人口あたりの頭数だけで言えば、先進諸国とほぼ同じです。

それでも需要が追いついていないように感じるのは、看護師が女性社会であり、かなりの潜在看護師が存在するからです。

これに対し、日本の医師は先進諸国と比べると人口当たりの頭数が少なく、さらに資格取得のハードルも高いことから、圧倒的に供給が追いついていません。

看護師は飽和状態。

これだけはしっかりと理解しておいて頂きたいのですが、それでも看護師が就職に困らない理由は、病院の数と診療報酬が関係しています。

看護師の需要を左右する病院と診療報酬

日本は、先進諸国と比べて人口あたりの病院数が圧倒的に多い国です。

人口100万人当たりの病院数の比較

ニッセイ基礎研究所HPより引用

 

病院が多ければ看護師の受け皿も増えるわけなので、当然需要は高まります。しかし看護師を増やせば、それだけ人件費もかかるわけです。

人件費を使ってまで病院が看護師の頭数を確保しようとするのは、看護師の頭数が多いほど診療報酬が増えるシステムが存在するからです。

俗に言う「7:1」とか「10:1」ってやつですが、患者あたりの看護師家の数を増やすほど、高い入院基本料が貰える仕組みなんですね。

日本は病院の数が多く、さらに診療報酬を得るために看護師の頭数を確保しようとするから、看護師需要が多いわけです。

要するに現代における看護師の需要というのは、資格そのものの希少性ではなく、単に受け皿と診療報酬によって需要が高まっているだけなんです。

だから看護学校の数もバカみたいに多いし、看護師転職ビジネスなんてものが成立するわけです。

逆に言えば、病院の数が減ったり、診療報酬の改訂で看護師の必要数を12:1とかに変えられたりしたら、看護師の需要は一気に減っていきます。

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地域医療構想が病院数を減らす

最近、地域医療構想という言葉をよく聞くと思います。これは結局、病院の数を減らす政策なんですね。

病院の数が多いほど国の医療費を大きくするので、日本の現状を考えると病院の数は絶対に減らさなきゃならんのです。

病院の数が減れば看護師の受け皿そのものが減るわけなので、当然ながら需要も減ってしまいます。

病院機能の分化が病院あたりの看護師需要を減らす

さらに、日本は病院機能の分化を進めています。例えば総合病院が急性期医療を手放して回復期病院になるとかですね。

当然ながら、急性期病院は回復期病院よりもマンパワーが必要です。しかし病院機能が分化されていくと、機能に応じた看護師の頭数だけ集めればよくなるわけです。

「来年からは回復期病院になるから、看護師の募集人数は80人じゃなくて40人でいいよ!」みたいになるんです。

結論、看護師の需要は減る

病院の数が減るとともに、残った病院の機能分化によって病院あたりの看護師必要数も減ってくるので、これから看護師の需要は減っていきます

ただし病院が減り、病院あたりの看護師必要数が減っても、新たな需要が生まれます。

地域医療構想は「病院から在宅へ」なので、在宅分野での看護師需要が増えていきます。

しかし残念ながら、クリニックや訪問看護ステーションといった在宅分野は、そもそも事業所あたりの受け皿が病院のように多くないので、相対的に看護師需要は減っていきます。

看護師はいつから食いっぱぐれるようになる?

それでは、看護師はいつから食いっぱぐれるのか。こればかりは、明確に答えることはできません。

しかし今看護師として働いている人、看護学校に通っている人には、あまり影響はないはずです。

少なくとも、50年くらいかけて需要がなっていくのではないでしょうか。

これからは、看護師が食いっぱぐれる時代です...

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